法事・供養とは
法事とは、もともと仏教行事すべてを総称する呼び名でしたが、現在では故人やご先祖様に対して行う追善供養の法要のことを法事と呼んでいます。
追善とは、正しく言うと追福修善のことで、故人のために生きているものが善い行いを修することです。故人が成仏できるように生きているものが力を貸してあげることが、追善供養すなわち法事の目的であります。
また、供養とはお仏壇やお墓、寺院などで、仏さまや故人に供物や花を供え、お経やお線香をあげ、手を合わせておまいりすることです。その善行の功徳を回向することで、自分を含むすべての人々の幸せを祈るものです。
忌日・年回帰
忌日とは故人の命日の事です。その命日には故人を偲んで冥福を祈るために、様々な追善法要が執り行われますが、ここでは忌日法要と年回法要について簡単にご紹介します。
忌日法要
故人が亡くなってから100日目の「百か日」までの間に執り行われる法要を言います。
初七日(死去後7日目) | この後7日目ごとに故人の冥福を祈る忌日が巡ってきます。 |
五七日(35日目) | 死者が冥土で五回目の審判を受ける日とされ、この日をもって忌明けとすることもあります。 |
七七日(49日目) | 一般的には「しじゅうくにち」と呼ばれ、死者が冥土で最後の審判を受けて、行き先が決定する日とされる重要な忌日です。通常この日を「忌明け」としてこの日までに納骨を済ませます。また、それまでの白木の位牌は菩提寺に納めて、黒塗りなどの本位牌に替わります。 |
百か日(100日目) | 故人が仏様になって最初に執り行う法要です。 |
月忌法要
毎月巡ってくる、故人が亡くなった命日と同じ日(月命日:つきめいにち)に執り行われる法要を言います。
年忌法要
毎年巡ってくる、故人が亡くなった命日と同月同日(祥月命日:しょうつきめいにち)に執り行われる法要を言います。
なかでも、下記の回忌を特に重要として、ひときわ丁重に故人の冥福を祈ります。
一周忌 | 死去後満1周年の命日に執り行う法要 | ||
三回忌 | (2周年) | ||
七回忌 | (6周年) | ||
十三回忌 | (12周年) | ||
十七回忌 | (16周年) | ||
二十三回忌 | (22周年) | ||
二十七回忌 | (26周年) | ||
三十三回忌 | (32周年) | ||
三十七回忌 | (36周年) | ||
四十三回忌 | (42周年) | ||
四十七回忌 | (46周年) | ||
五十回忌 | (49周年) | ||
百回忌 | (99周年) |
お墓参り
春秋の彼岸やお盆、先祖の命日など、折りに触れて墓参りをなさっていることと思います。
先祖供養でもある墓参りは、家族、縁者が一堂に会して故人を偲び冥福を祈る大切な機会であるとともに、先祖と直接対面する中で永遠の生命を実感し、限りない多くの力に支えられて今を生きている、生かされているのだと体得する機会であって欲しいと思います。
お墓参りの時期
いつでも構いません。折りに触れてお参り下さい。なお、檀信徒皆様のご命日、春秋の彼岸法要やお盆お施餓鬼、暮れや正月には出来る限りご来寺いただき、ご先祖さまにお題目を上げていただきたいと考えています。
お参り
お墓参りには、これといって特別な作法はありません。墓に行ってまずすることは、墓をきれいに掃除をすることです。そして、線香、神仏を灯す灯明、供物を供えます。墓を清め終わってからお墓参りをしますが、祖父、祖母、父、母、長男・・・の順番で行います。まずは水をかけ、線香を上げてから合唱礼拝をします。このかけ水は、墓石を清めるというほかに、仏教では亡き人に施す食べ物としての意味があり、あの世で飢え苦しみから救う役割があります。持っていくものとしては、数珠・線香・供花・ろうそく・マッチ・供えもの(故人の好物など)・掃除道具・ゴミ袋・手桶とひしゃく・植物用のはさみ等を用意すれば十分でしょう。